谷川 洋文 助教

谷川 洋文 助教


Dr. TANIGAWA Hirofumi



学位

博士(工学)

学部担当授業科目

機械工学実験II,制御工学実験II,機械知能工学実験II,設計製図III

専門分野

熱工学

主要な研究テーマ及び業績

熱対流パターンの能動的変形と伝熱制御に関する研究
伝熱制御法への応用の観点から,熱対流の生じる空間が物理的に均質でない系,伝熱面が一様温度ではない”非均質系”の熱対流パターンの新たな制御法および関連する伝熱特性を明らかにすることを目的としている.

◎感温スクリーンによる自然対流の制御
対流の生じている層内にその内部温度分布の変化に連成して流動抵抗が変化する感温スクリーンを設置した系を対象とし,内部対流パターン変化と伝熱特性の検討を行っている.

◎積層多孔質層内自然対流のカオス挙動
高レーレー数域における積層系多孔質層内の対流パターンの周期的,非周期的時間変動に着目し,レーレー数および透過率比を変化させた実験ならびに数値解析を行っている.

◎水平環状多孔質層内自然対流の低レーレー数域熱的振動
内側から加熱された水平環状多孔質層内に発生する自然対流に対し,冷却面温度の管軸方向温度勾配が層内温度の振動挙動に及ぼす影響を解析的に検討している.

多孔質体の乾燥機構に関する研究
食品加工など工業上幅広く応用されている乾燥現象は,その多くが含水多孔質体の乾燥である.この含水多孔質体の乾燥を考える場合,乾燥法の高効率化のためには,乾燥過程における多孔質体内部の水分拡散を把握することが必要であり,この水分拡散に及ぼす多孔質体内部のミクロ構造の影響を明らかにする必要がある.本研究では,含水多孔質体内の乾燥過程における水分拡散のイメージング法として,格子ガスオートマトン法による数値解析法と,透過光を利用した可視化実験法を提案し検討を行っている.その結果,本解析法では,多孔質体内部での気泡の生成と表面蒸発現象が再現でき,得られた乾燥特性曲線が実際の乾燥過程を説明できること,また可視化実験では,得られた画像データをもとに,含水率と画像解析値をキャリブレーションすれば,乾燥過程における含水率分布の非定常変化をイメージングすることが可能であることを示している.

・谷川・増岡,水平環状多孔質層内自然対流の低レーレー数域熱的振動,日本機械学会論文集B編機論,第67巻第653号,pp.148-153. (2001)

・谷川・増岡・小松・井上,感温スクリーンによる熱対流の制御に関する研究,日本機械学会論文集B編機論,第67巻第660号,pp.2068-2074. (2001)

・谷川・増岡・井上,感温スクリーンによる熱対流の制御に関する研究(側方加熱・冷却の鉛直流体層に設置した場合),日本機械学会論文集B編機論,第68巻第668号,pp.1214-1219. (2002)

・増岡・谷川・山崎,積層多孔質層内自然対流のカオス挙動,日本機械学会論文集B編機論,第69巻第680号,pp.938-945. (2003)

・谷川・熊本・鶴田,多孔質体の乾燥機構における含水率分布,第39回日本伝熱シンポジウム講演論文集,Vol.III,pp.801-802.(2002)

キーワード

熱工学

主要所属学会

日本機械学会,日本伝熱学会,日本熱物性学会

専門分野

熱工学

職 歴

1987年4月 九州工業大学工学部助手

学術関係の受賞状況

・1995年11月 日本熱物性学会 熱物性賞
・1997年 4月 日本機械学会 論文賞

問い合わせ先

[電話] 093-884-3141
[ファックス] 093-871-8591(機械教室事務室)
[電子メール] tanigawa(a)mech.kyutech.ac.jp (a)を@に置き換えてください.